デジタル人材の採用に関するシステム・ツールカオスマップ 2023年

久松剛 2023年8月29日

久松剛

目次

株式会社overflowが運営するOffersデジタル人材総研では、ITエンジニア採用に関わるシステム・ツールの2023年カオスマップを公開します。選考フローを想定し、認知・興味、スカウト、選考、管理の4つに分類し、その傾向について解説します。

デジタル人材の採用に関するシステム・ツールカオスマップ 2023年

認知・興味

自社や事業についてどのような事象に対し、どのような技術を用いて、どのようなレベル感で取り組んでいるかという働くイメージを伝えることの重要性が増しています。 認知の拡大、興味喚起の観点からテックブログや勉強会、セミナーなどへの注目が高まっています。 SNSを用いたスカウトもXを中心に活発化しています。2022年11月以降に散見された各社でのレイオフでは、ハッシュタグを併用しての報告と転職活動、及びDMでのスカウト送信が見られました。

スカウト

昨年発表したカオスマップとの差分として、正社員・副業・業務委託のいずれをターゲットとした媒体であるかを区分しました。 今回のカオスマップではシステム・ツールを対象としているため、人による面談などが介在するサービス(エージェント)は除外しています。特にフリーランスエージェントは増加傾向にあります。 自社が求める人材がどのチャンネルに多く存在しているかを調べ、契約を勧めていくことがポイントとなります。

選考

エンジニアの採用人数に重きを置く企業が多かった2022年以前と異なり、採用について確からしさを求める企業が増加しています。スタートアップにもこの動きはあり、リファレンスチェックや適性検査を選考スピードを犠牲にしてでも求める会社が見られます。

採用管理

選考フローの複雑化により、候補者を統合管理していくソリューションがATS(Applicant Tracking System)と呼ばれる採用管理システムです。選考フローを候補者別に管理するだけでなく、契約している人材紹介会社にATSアカウントを発行し、システム経由で推薦を受けるというフローが一般的になっています。いずれのシステムも選考業務フロー、得意な職種、主要な契約形態などに特徴があるため、複数のプロダクトを試用してみて自社の選考フローに近いものを選びましょう。

サービス選択において重要な観点

2022年まではITエンジニアを大量採用している企業も多かったことから、サービスも多様化が進みました。2023年現在は採用について費用対効果を強く求めたり、慎重になっている傾向が企業に見られます。また、サービスとしては副業を対象としたものも増加しています。多様な選択肢がある中で、下記の観点から自社に合うサービスを選択していくことが重要です。

  • 採用したい人物像の明確化
  • 当該人物が居る媒体の選定
  • 当該人物であることを確認するための選考フロー
  • 採用予算や工数とのバランス

事業成長や費用対効果を踏まえた意思決定をされる企業が増えている傾向があります。

今回の記事に関するレポートは以下のボタンからダウンロードが可能です

資料ダウンロードはこちら

この記事をシェアする